仕事と勉強の合間に、久しぶりに脚本片手に彼是遊んでみた。
やりやすい役、やりにくい役ってのがあって。
それは必ずしも感情のノリが問題な訳ではなく、単に、自分の経験値や未熟さが起因することも多いのだけれど、役者としてはやはり、やりにくい役に挑戦すればするほど、ま、一回りも二回りも大きくなれる訳で。
そうは言っても、一人の役者の成長のために作品を犠牲にする訳にはいかないからね、そうゆうシビアな結論も冷静に受け止められる心持はいつでも持ちつつ。
ただ、私という役者は、どうもへそ曲がりなのか、意地でもやりにくい役をやりたがる傾向にある上、無駄にプライドが高いから始末に終えない。
プライドを保つためには常に自信過剰でいなければならないし、プライドを守るために自信過剰を純粋な自負に持っていけるようにしなくてはならないし。
面倒なヤツだよなぁ、全く……。
そんな自分にため息つきつき本読みしてみたのは、自分にとっては一番難しく、でも一番やりたい役。
簡単に演じれる役の台詞を繰り返したって何にもならないからね。
何度か読んでみた後、ふっ……と思い立ってFFX-2を立ち上げてみる。
新規で始めても軽くいなせる位に慣れてるゲームだから、プレイはほどほどに、キャラクターの声に神経を集中させる。
私がさっきまで読んでいた脚本の役とタイプが似ている……と引っかかり続けてたキャラ『パイン』の声を注意深く聞き、リピートかけたりもしてたら、何度もプレイしたはずなのに、自分の中にあった声より少々高いことに気づく。
……なんだ、こうゆうキャラ、このトーンでもいけるのか……。
うん。
プライドは高いけど、頑なではないよ?(爆)
その上、自分とは正反対だから憧れるんだと思い込んでたこのキャラクターに、自分の持つ想いと極似しているものを見つけてしまって、唖然とした後、大爆笑。
芝居に限らず、物事何でも一角度からしか見てないと碌な事ないなぁと。
そんなことわかってはいたのだけど、まぁ、再確認ということで。
FFX-2のボイコレを聞きながら、パインの歌を口ずさむ。
せめて私の窓 開けば
眠れる影 見えるはず
めざめれば取り戻せる?
立ち止まってるだけでは、待ってるだけでは、何も始まらない。
妙に実感したひと時でした。